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●自由雲台 SL−ZSCシリーズ
         (COG-ZSシリーズ)

「COG−」で始まる型番は、CAPAネットショップ内の商品名です。
※学研CAPAネットショップは、'09.03.31.に閉店しました。
製品の販売・保守等は、
引き続き梅本製作所が責任を持って行なってまいります。
  
SL−ZSCなどの「SL−」で始まる型式番号は、
梅本製作所社内の、自由雲台開発コードです。
ですから、
自由雲台SL−40ZSC は COG−40ZS と
自由雲台SL−50ZSC は COG−50ZS と
自由雲台SL−60ZSC は COG−60ZS と
それぞれ同一の製品を表しています。
  
自由雲台SL−ZSCシリーズ
お求めはこちらへ↓
    
・梅本製作所ネットショップ
(SL-40ZSC:SL-50ZSC:SL-60ZSC)
  
・フジヤカメラ店
(SL-40ZSC:SL-50ZSC:SL-60ZSC,丸形ノブ付きのみです)
※在庫・価格等のご確認は、
フジヤカメラ店様に直接お問い合わせくださいますようお願いします。
  
ご購入後1年間の「国内保証書」付きです
   
自由雲台 SL−ZSCシリーズ
       COG-ZSシリーズ
  サイズは 3サイズ
  ・SL−40ZSCCOG‐40ZS
   COG‐40ZS  (小型タイプ)
  
  ・SL−50ZSC
   COG‐50ZS  (中型タイプ)
  
  ・SL−60ZSC
   COG‐60ZS  (大型タイプ)

  
  大きさの比較写真こちらをごらんください。
  各サイズの大きさが、一目でわかります。
 
  カラーは
 ・ブラック (アルマイト黒) と
 ・シルバー(アルマイト・素材色)の2色です。 
自由雲台SL−40ZSC
製品特許取得・意匠登録済み

自由雲台SL−ZSCシリーズのパン操作について

締め付けつまみ の交換の方法

私の使用感 自由雲台SL−ZSCシリーズを三ヶ月使って

自由雲台の リ・デザイン 再開発設計の経過説明 の目次

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 自由雲台 SL−ZSC
  COG-ZSシリーズ 開発のねらい》

  
  この自由雲台は、梅本製作所が開発した「ZS型自由雲台」を、
 徹底的にRE-DESIGN (リ・デザイン 再開発設計) したものです。
  
  もともと「ZS型自由雲台」は、非常に高性能ですから
 この試みで、オーバークオリティな製品になってしまうかもしれません。
 しかし、設計者としての好奇心が抑えきれずに、これを行ないました。
  
  そして、この リ・デザイン は、
 3次元CADシステム(コンピュータ支援設計) 
 SolidWorks と
 CAEシステム(コンピュータ支援エンジニアリング 構造解析ソフト)
 COSMOSWorks を徹底的に活用して行なわれました。 

 一設計者が、
  
 「自ら設計した製品を、
  再度とことん練り込んでいったら
  どうなるのか」を
  
 ご覧いただければ幸いです。
  
  
    有限会社梅本製作所  梅本 晶夫
梅本製作所 梅本晶夫

  
  
  3次元CADシステムとCAEシステムの解説は、
  FAQページの「Q.3次元CADとは、CAEとは何ですか?」をご参照ください。
  

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●仕様  (商品名  高精度自由雲台)
型  名 SL-40ZSC
COG‐40ZS
SL-50ZSC
COG‐50ZS
SL-60ZSC
COG‐60ZS
カメラ台サイズ 65×35mm 75×40mm 90×50mm
基台部直径 45mm 54mm 65mm
高  さ 100mm 105mm 120mm
質量
T形レバー使用時/
丸形ノブ使用時
240g/250g 355g/365g 565g/580g
カメラ台の傾き角度
通常時/
スロット使用時
26°/ 92° 26°/ 92° 29°/ 92°
最大積載質量 4kg 5kg 6kg

 カメラネジ         1/4(小ネジ)
  
 三脚取り付けネジ穴  3/8(大ネジ)、1/4(小ネジ)

  
 材質   アルミ合金、真鍮(しんちゅう)、エンジニアリングプラスチック
自由雲台SL−ZSCシリーズ

  
  
 設計・製造   UMEMOTO   有限会社梅本製作所


  ※雲台のサイズの選び方は、FAQのページ
   「Q. どのサイズの自由雲台を選べばよいのですか?」をご参照ください。
  
  
 ・自由雲台のクラスについて
  
  ・SL−40ZSC
   COG−40ZS  は FP− 90ZSN を、
  
  ・SL−50ZSC
   COG−50ZS  は FP−100ZSN を、
  
  ・SL−60ZSC
   COG−60ZS  は FP−120ZSN を、
  
  それぞれ ベースにして設計されています。
  
   ですから、基本的な自由雲台のクラスは、同等です。
  「SL−ZSC(COG−ZS) 型自由雲台」 は、
  「FP−ZSN 型自由雲台」 の進化形という位置づけになります。
  

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  ・自由雲台SL−ZSC・
    COG−ZSシリーズのパン操作について

 梅本製作所製の自由雲台
 SL−ZSC(COG−ZS・旧FP−ZSNシリーズ)シリーズと、SL−AZDシリーズには、パン(カメラアングルの水平回転)のみを行なう機能があります。

製品特許取得済み
  
 自由雲台 ZSC・AZDシリーズの固定機構は、次のように設計されています。
 締め付けつまみを締めると、まずはじめに、自由雲台の本体内のボール部が固定され、続いて、自由雲台の底部の基台の回転が固定されます。
  
 ですから、締め付けつまみをいわゆる「半締め」状態にすると、
自由雲台の本体と、底部の基台の間で、パン回転のみをさせる事ができます。
水平パン 左 水平パン 中央 水平パン 右
水平パンします   締め付けつまみ半締め →   水平パンします
  
 実際の撮影では以下のようにします。
  
 まず、おおよそのカメラアングルを決め、締め付けつまみを締めて、カメラアングルを仮決めします。
  
 次に、水平にパンしたいときは、締め付けつまみを少し緩めて「半締め」にします。(このときカメラを、もう片方の手でしっかりと支えてください)
  
 適度な「半締め」にすると、自由雲台の本体と、底部の基台との間の固定がゆるまり、そこで水平にパン操作ができるようになります。このとき、カメラ・ボールは固定された状態を維持しています。(ご注意:カメラ・ボールの固定力も、ある程度弱くなっています)
  
 この状態で水平パンを行い、カメラアングルを決定します。そして締め付けつまみをしっかりと締めて、カメラアングルの固定が完了します。
  
  
 この締め付けつまみの「半締め」の具合は、多少のコツは必要なのですが、この操作に慣れていただくと、ごく自然にできるようになります。
  
 特に、わずかな角度のパン操作には、とても便利です。

  
  
ご注意 
 この操作ができるのは、
 梅本製作所の自由雲台のなかの、「ZSC・AZD シリーズ」だけです。
  
 梅本製作所の製品で、丸いカメラ台に直接カメラをつける自由雲台、
 ・梅本製作所ネットショップ
 SL-40AZ SL-50AZ
  
(以下生産終了品)
 ・(株)ケンコー様  Kenko 自由雲台FP シリーズ
 旧 Kenko FP‐90 PRO  FP‐100 PRO  FP‐120 PRO
 ・(旧)近江屋写真用品(株)様  HANSA PRO 自由雲台シリーズ
 旧 PRO‐45  PRO‐55  PRO‐65   では、
 カメラ台と、カメラの底面との間が、スリップしてしまうため、
 この操作は行なえませんので、ご了承ください。

  

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自由雲台 SL−ZSC・
COG-ZSシリーズ 各部の名称


自由雲台SL−ZSCシリーズ各部の名称

  
● 自由雲台の リ・デザイン 再開発設計の経過説明
  
   この自由雲台は、学習研究社発行 「CAPA」
  「CAPAオリジナルグッズ開発局」 のページに、
  2006年6月号から9月号までの 4ヶ月間にわたって、
  その開発の経過が連載されました。
  
  以下、掲載記事の進行にそって、本機の開発の経過を説明します。

  
  なお、使用している画像で、特に「写真」との説明のないものは、
  3次元CAD SolidWorks 、CAE COSMOSWorks によるものです。
  
《目次一覧》 掲載号
◇ 「剛性体」の配置変更
  
CAPA
  2006年6月号
◇ 「締め付けつまみ」に「丸形ノブ」も採用
  
  ■ 締め付けつまみ の交換の方法
CAPA
  2006年7月号
◇ T ブレ比較テストで「剛性体」の効果を確認
  
◇ U カメラ台下部の一体構造化案
  
  ■ カメラ台のCAE(構造解析ソフト)による解析

CAPA
  2006年8月号
◇ 最終確認試験を行い、究極の高精度自由雲台完成
  
  ● 自由雲台SL-ZSC/COG‐ZSシリーズの大きさの比較写真
  
  ● 私の使用感 自由雲台COG−ZSシリーズを三ヶ月使って
CAPA
  2006年9月号
◇ 究極の高精度自由雲台の リ・デザイン の総括
  
        

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■ 「剛性体」の配置変更
     CAPA 2006年6月号

  「剛性体」とはFAQのページでも説明しているように
 コルクなどのクッションのたわみによるカメラブレを抑制する部品です。
 製品特許を取得しています。剛性体の配置1
  従来の剛性体は、カメラネジを中心として、ひし形に配置されていました。

  
  剛性体の配置には、以下の条件を満たす必要があります。
 ・カメラネジをまたいで、
 一対(2個)の剛性体がカメラの底面と接触すること

  
  カメラや、レンズの三脚座の中には、比較的面積の小さいものがあるので、
 従来の設計ではカメラネジに近づけて配置していました。
  
  この部分のリ・デザインはこの剛性体の配置を
 「水平方向に45度動かして、正方形の配置にする」ことです。

剛性体の配置2  
  これによる、技術的な効果には、以下のことが考えられます。
 例えば、望遠レンズの三脚座を使用して、カメラを横位置にセットした場合に、上下方向のミラーショックが発生します。2つの剛性体でこのショックを受け持つことで、カメラブレの減少につながる可能性があります。
  
  昨今の特にデジタル機材は、比較的大型化しているので、
 剛性体の位置をカメラネジからある程度離しても、
 カメラ底部に接触するようになりました。
  
  したがって剛性体の配置3この案は技術的に受け入れられるだろうと判断しました。
  
  また、外観意匠上の効果として、剛性体を正方形に配置することによって、視覚的な安定感を得ることができます。
  
  以上を総合的に判断して、剛性体の配置を正方形とし、
 視覚的に安定した位置にすることとしました。
  
  右の画像はその配置案(50ZS型)です。
  
  三案の中から、視覚的にもっとも安定していると思われる剛性体の配置4
 右画像一番下の配置案を、採用いたしました。

  
  のちに行なわれた、カメラブレ実験によって、
 (望遠レンズの三脚座を使用して実験・撮影)
 以下のことが確認されました。
  
 ・カメラ横位置では、従来型の剛性体の配置に対し

 新配置は、わずかにカメラブレが減少した。
  
 ・カメラ縦位置では、従来型の剛性体の配置に対し、
 新配置でもカメラブレには変化は見られなかった。
  
  結論:カメラブレの抑制性能が、若干ではあるが向上した。
      外観意匠上、視覚的な安定感が増した。
      したがって、本設計変更案を採用することとした。

  
  

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■ 「締め付けつまみ」に「丸形ノブ」も採用
     CAPA 2006年7月号

  従来の「自由雲台 ZSシリーズ」の締め付けつまみには、T形レバー
 「T形レバー」を採用していました。しかしユーザーの中には、 「丸形ノブ」を求める声がありました。
  
  そのため、試験的に丸形ノブを試作し、関係者にモニター評価していただきました。すると、従来の「T形レバー」を支持する意見と、「丸形ノブ」を支持する意見とがありました。

  
  従来の「T形レバー」の利点は、
  ・締め付け操作に、力を要しないこと
  ・手袋をしていても、操作がしやすいこと
  ・軽量であること
  ・締め付ける角度(加減)が、わかりやすいこと
                      です。
  
  「丸形ノブ」の利点は、丸形ノブ
  ・どの位置からでも、指がかりがよいこと

  ・比較的に外観意匠性が高いこと
                      です。
  
  そこで、以下の結論を出しました。
  
  結論 : 従来の「T形レバー」と、
      新たに設計した「丸形ノブ」のどちらかを、
      ユーザーが選択できるようにした。
  
      : また、締め付けつまみの交換は、
      ユーザー自身が、容易にできるので、
      「T形レバー」 と 「丸形ノブ」 を、
      パーツとして、別売することとした。
  
  
 「締め付けつまみ」の締め加減は、
 FAQのページの
 「自由雲台の締め付けつまみは、どのくらい締めればいいのですか?」
 を参照してください。
  
  特に「丸形ノブ」をご使用のさいは、このなかの、
 「◆自由雲台の「丸形ノブ」について」を、
 ご覧になってください。
 「締め付けつまみ」の締め加減がよくわかります。
  
  
「T形レバー」
お求めはこちら
「丸型ノブ」
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 左の写真は、 「T形レバー」と 「丸形ノブ」を 操作しているところです。
  
 (左の写真のカメラ台は
  最終形状のものです)
T形レバーの操作 丸形ノブの操作
  
 ■ 締め付けつまみ の交換の方法
  
  締め付けつまみ の交換は、
 ユーザー様が、容易に行うことができます。
 (締め付けつまみの先端は、ネジになっています)
  
  以下に、写真を参照しつつ、その手順を簡単に述べます。
  
 
ご注意  実際の交換作業は
 自由雲台 SL−ZSC COG−ZSシリーズシリーズ 添付の
       
「取扱説明書」をお読みの上、正確に行なってください。
  
  今ついている「締め付けつまみを」、
 反時計方向に 6〜11回転ほど回します。
 (自由雲台のサイズによって、回転数が異なります)
 すると、「締め付けつまみ」が、雲台から外れます。
 (このとき
雲台のネジ穴の中に、異物が入らないようご注意ください)
  
締め付けつまみの交換1 締め付けつまみの交換2 締め付けつまみの交換3
  
  
  新しく取り付ける「締め付けつまみ」の先端のネジを、今外した雲台のネジ穴に合わせて、時計方向に回転させ、ゆっくりとねじ込んでいきます。このときに、力は必要ありません。ネジがきちんとかみ合っていれば、スムーズに入っていきます。
  
  もし「ネジがかたい」と感じたら、無理をしないで戻してください。ネジが、かみ合っていないことが、考えられます。
  
  「締め付けつまみ」に軽く抵抗がかかり始まったところで、取り付け完了です。念のため 締め付けつまみを、締めたり、ゆるめたりして、雲台の動作を確認してください。
  
締め付けつまみの交換4 締め付けつまみの交換5 締め付けつまみの交換6
  
  
  また、外した「締め付けつまみ」は、異物がついたりしないように、大切に保管してください。

  
  なお、「締め付けつまみ」は、
 SL−40ZSC(COG‐40ZS)
 SL−50ZSC(COG‐50ZS)
 SL−60ZSC(COG‐60ZS)
 それぞれ専用サイズです(転用できません)。
  
  

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■ T ブレ比較テストで「剛性体」の効果を確認
   U カメラ台下部の一体構造化案

     CAPA 2006年8月号

  T ブレ比較テストで「剛性体」の効果を確認

  「剛性体」のカメラブレの抑制能力を確認するため、
 矢車チャートを使用したブレ比較テスト撮影を行ないました。
 (特許取得済み)
  
  このテスト撮影では、
 雲台は従来の「50ZS型(剛性体はひし形配置、つまりFP‐100ZSN型)」
 比較用として「50ZS型の剛性体なしのモデル(コルクのみ)」
     および「50ZS型(剛性体は正方形配置)」矢車チャート
 の3タイプを比較しました。
  
 《撮影データ》
 ・カメラ ニコンD200
 ・レンズ AFニッコールED300ミリF4S
  (ミラーアップなし)
 ・三脚
 ベルボンカルマーニュ630U
 ・撮影距離 6m
 ・被写体 矢車チャート
  
  (実験の詳細はFAQのページ
  「Q.カメラ台の4つの黒丸(剛性体)は
             本当に効くのですか?」
 に掲載してありますので、参照してください)

  
  
  
  
  実験結果をシャッタースピードを中心にまとめると、
  
 ・1/60秒より早いシャッターでは、カメラブレは観測できなかった。
  
 ・1/30秒程度のシャッターで、雲台のみを原因とするカメラブレが発生する。
   特に、コルクなどのクッションに起因する、大きなカメラブレが、このシャッタースピードで、観測された。そして、剛性体がこのカメラブレを、効果的に抑制することを確認した。
  
 ・1/15〜1/8秒程度のシャッターでは、
   三脚、雲台、レンズの三脚座などがお互いに影響しあい、ブレが発生する。
  
 ・1/4秒より長いシャッターでは、カメラブレは徐々に収束していく。
  
  以上のようになります。
 また、剛性体の正方形配置は、カメラ横位置で従来品に比べて、ブレの抑制能力が、若干向上していることが確認されました。

  
  結論:「剛性体」はカメラブレの抑制能力がある。
      したがって、元設計の正しさが証明された。

  
  

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  U カメラ台下部の一体構造化案
  従来のカメラ台の下部は、カメラ台組立構造下板と側壁との組立構造になっていました。
  
 この部分のリ・デザインは、カメラ台下部を一体構造化することです
  
  これによる、技術的な効果には、以下のことが考えられます。

  カメラ台下部の形状と寸法が最適化することができ、 それによって、カメラ台の剛性が高まり、 カメラブレの減少につながる可能性があります。
  
  また、外観意匠上の効果としては、 カメラ台下部の形状を、
 ある程度自由に製作することができるので、外観意匠性が高まる可能性があります。
  
  カメラ台下部の一体構造の形状には、カメラ台一体構造様々な形が考えられます。
  
 その中から、いわゆる「小判形」にすることとしました。
  
 (江戸時代の小判に形が似ていることから、「小判形」と呼ばれています)
  
  
  
 小判形の部品の加工は、以下のように行ないます。
  
  
カメラ台一体構造加工1  丸棒の素材を「輪切り」にして、
 通称「めんこ」と呼ばれる形状にします。
カメラ台一体構造加工2  次に、内径を切削加工して
 「おぼん」のような形状にします。
カメラ台一体構造加工3  両サイドをカットして、「小判形」の出来上がりです。
  
  このCADモデルの寸法は、現状のカメラ台下部の寸法に合わせました。
     下板部分の厚みが t 4.0mm
     側壁部分の厚みが t 6.0mm     です。
  
  

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 ■ カメラ台のCAE(構造解析ソフト)による解析
  さて、この形状でカメラ台の剛性はどうなるのでしょうか。
  
 CAE(構造解析ソフト)で解析してみましょう。(‐50ZS・中型)
 上板の厚みは従来どおり t 4.0mm としました。
  
 (なお、カメラネジとカメラネジ締め付けホイールは、省略しています)
CAE構造解析1 「条件 A」

 カメラ台の下にある「フランジ」を固定し、
カメラ台の上方から100N(約10s)の荷重をかけます。

 左はこの条件での解析画像です。

(以下この条件を、「条件 A」とします)

 図は変位を表します。

 見やすくするために変形を拡大しています。
CAE構造解析2 「条件 B」

 カメラ台の下にある「フランジ」を固定し、
カメラ台の上方から50N(約5s)の荷重をかけます。
 さらに、画面向かって左方100mm、上方100mmの位置から、下に向かって50N(約5s)のリモート荷重をかけます。

 左はこの条件での解析画像です。

(以下この条件を、「条件 B」とします)

 図は変位を表します。

 見やすくするために変形を拡大しています。
  
  上の解析結果を見ると、なかなか良好な結果です。
  
  
  
  ためしに、上板の厚みを減少させてみます。
 上板の厚みは従来の t 4.0mm → t 2.5mmとしました。
  
 さらに「フランジ」も無くしてみましょう。
 カメラ台と、「ボール」から伸びる「支柱」が、直接接続される状態を表します。
  
 それでは、解析してみましょう。
CAE構造解析3 「条件 A」

上の条件Aの画像と比べてみてください。
CAE構造解析4 「条件 B」

上の条件Bの画像と比べてみてください。
  
  やはり、上板の厚みを減少させるわけにはいきません。
 また、「フランジ」を無くす事は、難しいようです。
  
  
  
  念のため、上板の厚みは従来どおり t 4.0mm とし、
 「フランジ」のみを無くしてみました。
  
 解析結果を下に示します。

CAE構造解析5 「条件 B」

上の条件Bの画像と比べてみてください。
  
  やはり「フランジ」の効果は大きく、
  剛性を確保するために、欠かせない部材であることがわかりました。

  
  
  以上の解析結果から、次のことがわかります。
  
 ・上板の厚みは従来どおり
           t 4.0mm(‐60ZS型は t 5.0mm)にすべきである。
  
 ・「フランジ」も従来どおりにするべきである。
  
  
  では、先ほど作成した「小判形」のカメラ台下部の寸法は、最適なのでしょうか。
  
  内部機構の許す範囲で、内側に向かってわずかに肉厚を拡大します。

       下板部分の厚みを t 4.3mm
       側壁部分の厚みを t 6.75mm     にします。
  
 (拡大幅が少ないので、見た目ではほとんどわかりません)
  
  解析結果を下に示します。
CAE構造解析6 「条件 A」

一番上の条件Aの解析画像と比べてみてください。
CAE構造解析7 「条件 B」

一番上の条件Bの画像と比べてみてください。
  
 明らかに、変位が小さくなっています。
 つまり、剛性が大きく向上しています。
  
 そのために、かかった質量の増大は、2.2gにすぎません。
 同様に、‐40ZS、‐60ZSでも寸法の最適化を行ないました。
  
  
  結論:「カメラ台下部」は「小判形」の一体構造とする。
  
      その寸法は、CAE解析によって、最も剛性の高い寸法とする。
  
      カメラ台の上板の板厚は、
         従来どおり t 4.0mm(‐60ZS型は t 5.0mm)とする。
  
      「フランジ」は、剛性の確保のために必須である。
             したがって従来どおりの寸法で、これを採用する。
  
      そして、カメラ台下部を一体構造化することによって、
          外観意匠性を高めることが出来る。
カメラ台一体構造
  
  
  
  
  
  
  

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■ 最終確認実写試験を行い、究極の高精度自由雲台完成
     CAPA 2006年9月号

  CAPA 2006年6月号から8月号までに行なった
 リ・デザイン 再開発設計計画を取り入れて、量産試作をしました。
  
  そして、各サイズ
   ・SL−40ZSC ・COG‐40ZS  (小型タイプ)
   ・SL−50ZSC ・COG‐50ZS  (中型タイプ)
   ・SL−60ZSC ・COG‐60ZS  (大型タイプ)  の、
 最終確認試験として、カメラブレの比較テスト撮影を行ないました。

  
  撮影データ (各サイズ共通)
  ・カメラ ニコンD200
  ・レンズ AFニッコールED300ミリF4S
   (カメラとレンズの総質量 2.3s)
   絞りF16 シャッター1/30秒 (ミラーアップなし)
  ・三脚 ベルボンカルマーニュ630U
  ・撮影距離 6m
  ・被写体 矢車チャート
 
剛性体比較実験カメラ三脚系 剛性体比較実験矢車チャート
  
  
  ● SL−40ZSC ・COG‐40ZS (小型タイプ)
    の比較テスト撮影データ(カメラ横位置、カメラ縦位置)です。

  
 下の写真はテスト撮影を行い、
 その矢車チャートの要部を拡大したものです。
 (写真をクリックすると、100%の写真がご覧いただけます

SL−40ZSC結果 SL−40ZSC結果 SL−40ZSC結果
  
  
  ● SL−50ZSC ・COG‐50ZS (中型タイプ)
    の比較テスト撮影データ(カメラ横位置、カメラ縦位置)です。

  
 下の写真はテスト撮影を行い、
 その矢車チャートの要部を拡大したものです。
 (写真をクリックすると、100%の写真がご覧いただけます

SL−50ZSC結果 SL−50ZSC結果 SL−50ZSC結果
  
  
  ● SL−60ZSC ・COG‐60ZS (大型タイプ)
    の比較テスト撮影データ(カメラ横位置、カメラ縦位置)です。

  
 下の写真はテスト撮影を行い、
 その矢車チャートの要部を拡大したものです。
 (写真をクリックすると、100%の写真がご覧いただけます

SL−60ZSC結果 SL−60ZSC結果 SL−60ZSC結果
  
  
  以上のような結果になりました。35ミリ換算で、450ミリ並みの画角であることを考えると、どれもみな優秀な結果といえます。
  
  また、同じカメラと同じ三脚を使って、同一条件で撮影したときに、
 SL−40ZSC   SL−50ZSC   SL−60ZSC
 COG‐40ZS → COG‐50ZS → COG‐50ZS の順に、
 カメラブレが小さくなっていくのは、とても興味深いことです。
  
 雲台を選ぶ時の、参考にしていただければ、幸いです。

  
  

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  ● 自由雲台 SL−ZSC・
      COG‐ZSシリーズ の大きさの比較写真

  自由雲台 COG‐ZSシリーズ の各サイズの大きさを比較してみましょう。
 (自由雲台のカラーは見やすくするためにシルバーを使用しています)
  
 載せているカメラは、以下のとおりです。
  ・カメラ ニコンD200
  ・レンズ AFニッコールED300ミリF4S

  ・カメラとレンズの総質量  2.3kg
  
自由雲台SL−40ZSC  SL−40ZSC
 
COG‐40ZS です。
  
 小型の自由雲台ながら、 とてもしっかりしています。300ミリF4のレンズを載せても安定しているので、このサイズの自由雲台とは思えないほどの実力派です。
  
 私が旅行に持っていくのならば、
 まちがいなく、SL−40ZSC
       COG‐40ZS にします。
 個人的には一番おすすめの自由雲台です。
自由雲台SL−50ZSC  SL−50ZSC
 COG‐50ZS です。
  
 操作感、安定性のバランスが非常に良いです。
  
 「常用の自由雲台としてどれか一台」
 といわれたならば、
 SL−50ZSC
 COG‐50ZS でしょう。
 サイズに迷ったら
   SL−50ZSC・
   COG‐50ZS 
で決まりです。
自由雲台SL−60ZSC  SL−60ZSC・
 COG‐60ZS です。
  
 さすがに、抜群の安定性を誇ります。
  
 「大は小を兼ねる」を地でいっています。大といっても、この自由雲台の質量は、たったの580グラムです。
  
 絶対的な安定性が欲しいときは、
 SL−60ZSC
 COG‐60ZS がお勧め自由雲台 です。
  
  ※雲台のサイズの選び方は、FAQのページ
   「Q. どのサイズの自由雲台を選べばよいのですか?」をご参照ください。

  
   また、自由雲台の選び方がよくわからない時は、
  お使いになっているカメラ、レンズ、三脚、撮影スタイル(被写体など)を
  お伝えください。
  
   アドバイスさせていただきます。
  ご相談はお気軽にどうぞ。

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 ● 私の使用感 自由雲台COG−ZSシリーズを使って

  自由雲台 SL−ZSC(COG−ZS)シリーズの量産試作品が完成したのが、 ’06年8月のはじめでした。以降、自由雲台 SL−ZSC(COG−ZS)シリーズを使ってきました。
 ここでは、その感想を述べてみたいと思います。
  
 
・外観
  
正直に「SL−ZSC(COG−ZS)はかっこいいなあ」と思います。各部のバランスが、とてもよくなりました。
  
自由雲台SL−50ZSC
  
・締め付けつまみ「丸形ノブ」の使い心地
  
 これも、なかなかよいものです。特に、この「丸形ノブ」の側面には、
丸みをおびたふくらみが形成されています。
  
 「丸形ノブ」を操作するときには、ノブを手のひらで包み込むようにします。手の形に合わせてここを設計しておいたのが、ずばり的中しました。
  
 この「丸形ノブ」は
手のひらにすっぽりとおさまり
まったく違和感がありません。
  
自由雲台SL−ZSC 丸形ノブ
  
・量産試作品と量産品
  
’06年 8月のはじめに量産試作品ができ、しばらくはそれを使っていました。
’06年10月末に量産品が完成したので、両者を比べてみました。性能は、当然に両者同じでした。仕上がりは協力会社が手馴れてきたこともあって、かえって量産品のほうが、よいように思います。
  
  
・カメラの着脱性の向上
  
 驚いたのは、カメラの着脱がよりスムーズになっていることです。「カメラネジ締め付けホイール」を操作するときに、無意識に、改良した「カメラ台の下部」に触っているのでしょう。こんなところにも、改良の効果がでています。
  
 また、「カメラネジ締め付けホイール」を回転させているときの、軽い金属音も、けっこう気に入っています。
  
自由雲台SL−ZSC 下部構造
  
・剛性の向上
  
 カメラを、自由雲台 SL−ZSC(COG−ZS)シリーズ にセットして、撮影操作に入ると、
「カメラが硬く支持されている」ことに気づきます。なにかワンランク上の機材にした(例えば三脚を太くしたとか)ように感じられるのです。
  
 これには、試作品を使って実写試験をしているときに気づきました。
やはり間違いなく
剛性は、手に感じられるほど向上しているのです。
  
  
・耐カメラブレ性能の向上
  
 ブレに対する「剛性の向上」の効果は
やはり

自由雲台 
SL−ZSC(COG−ZS)
シリーズは、「ワンランク上」
です。
  
 例えば、
今まで当ホームページの写真撮影には、梅本製作所の中型の自由雲台を使っていたのですが、現在ではすべて、小型のSL40−ZSCで行っています。
  
 撮影の「現場」は、工場の「製造現場」なので、機材が少しでも小さいのは、とても助かるのです。
 カメラとレンズは、NikonD200 AI AF MicroNikkor60mm F2.8、AI AFNikkor 50mmF1.4、AI AFNikkor35mm F2.0 このあたりを主に使っています。
 この機材に、SL−ZSC(COG−ZS)でまったく不足はありません。
縦位置でも、しっかりとカメラを支えてくれています。
(特にこのとき、上記の自由雲台 SL−ZSC(COG−ZS)シリーズのパン操作がとても便利です)
  
 すると、
SL−50ZSCCOG−50ZS)は、ますます万能性が高まることになり、
SL−60ZSCCOG−60ZS、脚の太みφ32mmクラスの三脚と組み合わせると、「敵なし」に近い状態になると思います。(これは、実写試験で確認しています)
 
  
・操作感
  
 今回の「再開発設計」では、雲台内部の設計には手を入れませんでした。
にもかかわらず、自由雲台 SL−ZSC(COG−ZS)シリーズは、操作感が向上しているように感じます。
  
 おそらく剛性の向上が、スムーズさを、よりいっそう引き立てているのだと思います。
  
  
・結論

  
 この
プロジェクト「やってよかった」です。
皆様にも、ぜひこの「感じ」を体感していただきたいと思います。
  
  
  

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■ 究極の高精度自由雲台の リ・デザイン の総括
     CAPA 2006年9月号を終えて

  梅本製作所が開発した「ZS型自由雲台」
 RE-DESIGN (リ・デザイン 再開発設計) はこうして完成しました。
  
  振り返ってみますと、もともと非常に高性能な「ZS型自由雲台」の、
 リ・デザイン 再開発設計は、とても大変なことでした。
 でも、「今できることは、すべてやりつくした」ように思います。
 そして「究極のバランス」になったと自負しています。
  
  
  しかしこの リ・デザイン 再開発設計は、
 もしかすると、やはり 「やりすぎ」 てしまったのかもしれません。
  
  また、当然のことですが、
 SL−40ZSC(COG40ZS)がFP‐100ZSNを、超えるなどということはありません。
  
  
  そして リ・デザイン をやりとげた今、
 「技術には終わりはない」 のだなということを、つくづく感じています。

  
  

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 ※今回の リ・デザイン 再開発設計で触れなかった部分は、
  従来の「ZS型自由雲台」とまったく同一です。
  それらの部分の説明は
  
  ZS自由雲台の製品詳細
  
  自由雲台のお手入れ方法
  
  FAQのページ
  
 を参照してください。
  

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